この記事を書いた人
行政書士兼ウェブマーケター。ナガシマガジン運営者。サラリーマンとして働きながらウェブマーケティング会社を起業し独立。更にその後、仕事をしながら5カ月の勉強期間で行政書士試験に一発合格し、行政書士事務所を開業。
行政書士試験は国家資格の中では難関資格ともいわれていますが、行政書士試験に合格している人の平均的な受験回数は大体1~2回程度です。
なので、しっかりと勉強時間を確保して、正しい勉強法を実践すると合格が可能な資格です。
しかし、中には3~4回程度受験しているのに、なかなか行政書士試験に受からないという方も結構多いです。
そして、そういう方たちは「自分には法律の勉強に向いていないのでは?」「自分のように頭が悪い人には合格できないのでは?」と自信を喪失してしまっているのではないでしょうか?
でも、大丈夫です。
あなたが行政書士試験に受からないのは、決してあなたが法律の勉強に向いていないわけでも、頭が悪いわけでもなく、不合格になった原因と正しい対策が取れていないからです。
なので、受からなかった原因に対する正しい対策をすることで合格することは十分に可能です。
以下では行政書士試験に受からない原因と対策をについて得点別に詳しく解説していきます。
0~100点で行政書士試験に受からなかった人の原因と対策
行政書士試験は300点満点ですが、その満点の3分の1である100点も取れずに不可らなかった人の原因は以下の事が挙げられます。
原因と対策
- 勉強時間が足りていない使ってる
- 教材があっていない
- 非効率な勉強法を実践している
勉強時間が足りていないから
行政書士試験に0~100点で受からない人の最大の原因は勉強時間が足りていないということが考えられます。
ネットで行政書士試験の合格に必要な勉強時間は600時間などと言われたりもするので、それを基準に勉強してしまう人も多いのです。
ただ、ハッキリ言って600時間というのはあくまでも最低時間であって、600時間勉強したからと言って受かるわけではありません。
むしろ、体感的には合格している人の平均勉強時間は800~1000時間ぐらいだと思います。
実際に私も『【実際に計ってみた!】行政書士試験に必要な勉強時間の目安は?』の記事で紹介しているように1000時間は勉強しました。
もちろん、中には600時間で合格した人もいれば、300時間で合格したと言っている人もいるかもしれません。
しかし、そういった人は毎年4万人受験する中で4000~5000人の合格者のほんの一握りだけで、圧倒的少数派の意見です。
そんな意見を真に受けて勉強をしてしまうと「これぐらいでいっか~」と勉強時間が少なくなってしまい、合格に必要な勉強時間まで届きません。
もちろん、出来るだけ最小限の勉強時間で合格したいという気持ちは痛いほど分かりますが、受からなくてもう一年勉強することを考えると、むしろそっちの方がリスクが高いです。
なので、今までの勉強時間を含めず、最低での800~1000時間勉強する気持ちで取り組んでみてください。
使っている教材が合っていないから
しっかりと勉強時間を確保しているにもかかわらず行政書士試験になかなか受からない理由として、使っている教材があっていないというケースが挙げられます。
というのも、ある程度の勉強時間を確保して勉強しているにもかかわらず、得点が0~100点の得点ということは基礎知識が身についていないということであり、そもそもテキストをちゃんと理解できていない可能性が高いからです。
これは、特に初心者の完全独学で勉強している人の多いのですが、書店などで販売されている行政書士対策用のテキストの使用はあまりおすすめしません。
なぜなら、行政書士試験対策用のテキストは1冊に内容がコンパクトにまとめられているので、詳しい説明がはしょられていて初学者には理解するのが難しいからです。
なので、もしあなたが初学者で独学で合格を目指すのであれば、行政書士試験対策用のテキストではなく法律初学者でもわかるように詳しく解説されているテキストを使用することをおすすめします。
どういったテキストがおすすめかを知りたい場合には『【独学の初心者必見】行政書士のテキストの選び方とおすすめの参考書』の記事を是非参考にしてみてください。
非効率な勉強法が実践している
勉強時間がしっかりと確保できていて、しかも自分に合ったテキストを使っているに0~100点と得点が伸びない理由は非効率な勉強法を実践している可能性があるからです。
もしかして、あなたは「勉強=テキストを読んで内容を暗記すること」と思っていませんか?
残念ながら、これはテキストの暗記というのはかなり非効率な勉強法なのです。
というのも、『行政書士試験で絶対にやってはいけない勉強方法とおすすめの勉強法』の記事で詳しく解説していますが、脳の仕組みとしては何かを思い出そうとするときに記憶として定着するようにできているのです。
つまり、テキストを読んでいる時よりも、テキストを読んだ内容について問題を解く際に思い出す時に記憶として定着するのです。
ということは、行政書士試験の勉強においてはテキストを読んで内容を理解するインプットよりも、問題を解いて内容を暗記するアウトプットの方が重要なのです。
因みに、インプットとアウトプットの割合はどれぐらいかというと、インプット:アウトプット=3:7ぐらいの割合です。
実際に私自身も勉強時間の2~3割ぐらいはインプットで、それ以外のほとんどの時間をアウトプットに費やしました。
100~160点で行政書士試験に受からなかった人の原因と対策
次に行政書士試験において、100~160点で受からなかった人の原因と対策は以下のようになります。
原因と対策
- 勉強科目の比重が間違っている
- 過去問の解き方が間違っている
勉強科目の比重が間違っている
100点~160点ぐらいで点数で受からなかった人で受からなかった理由として考えられるのが勉強科目の比重が間違っている可能性があるということです。
行政書士試験で出題される科目は基礎法学、憲法、民法、行政法、商法、一般知識で、それぞによって配点が以下のように大きく異なります。
- 基礎法学・・・8点(3%)
- 憲法・・・28点(9%)
- 民法・・・76点(25%)
- 行政法・・・112点(37%)
- 商法・・・20点(7%)
- 一般知識・・・56点(19%)
上記を見てもらうとわかるのですが、行政書士試験においては圧倒的に民法と行政法の配点が高く、行政書士試験全体の6割以上を占めます。
つまり、行政書士試験を勉強する場合、最低でも勉強時間の6割以上を民法と行政書士試験に使う必要があるのです。
しかし、それにもかかわらず出題される科目を満遍なく勉強してしまうため、効率的に点数が伸びないというわけです。
過去問の解き方が間違っている
行政書士試験において100点~160点が取れるということは、基礎知識においてはほぼ出来ていますが、深く理解できていないと言えます。
おそらく、これは過去問の解き方が間違っている可能性があります。
過去問を解くときに、あなたはどのように解きますか?
もし、選択肢の〇×だけで回答しているのであれば、その過去問の解き方は間違っています。
では、正しい過去問の解き方はどうするのかというと、1つ1つの選択肢に対して「なぜ、〇もしくは×なのか?」をしっかりと回答し、さらに過去に似たような問題があった場合には、その問題とどういった違いがあるかなども答えます。
そうすることで、1つ1つの選択肢に対してより深く理解していなければ答えられないので、必然的に理解が深まっていくというわけです。
〇×だけ回答するのであれば、一度解いた問題は理解していなくても選択肢を見ただけで〇×の答えがわかってしまい、理解した気になってしまうから注意する必要があります。
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160~180点未満で行政書士試験に受からなかった人の原因と対策
最後は160~180点未満のあと少しというところで、ギリギリ受からなかった人の原因と対策は以下のようになります。
原因と対策
- 過去問を解く回数が足りていない
- 模試などを利用していない
過去問を解く回数が足りていない
160~180点未満で行政書士試験に受からなかった人の要因としては、過去問を解く回数が足りていない可能性があります。
これぐらいギリギリの点数で受からなかった人に陥りがちな間違いとして、過去問ではなくいろいろな問題に対応できるように新しい問題集をたくさん購入し解いてしまうパターンです。
『 合格者が語る!】行政書士試験は過去問だけ勉強すれば受かる理由』の記事でも解説しているのですが、行政書士試験では基本的には過去問だけの勉強で合格することが出来ます。
では、160~180点の人が足りていないのは新しい問題に対する対応力ではなく、過去問を解く回数が足りていないです。
例えば、私の場合を例に挙げると以下のような感じです。
- 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集・・・10周
- 合格革命 行政書士 肢別過去問集・・・10周
- 合格革命 行政書士 一問一答式 出るとこ千問ノック・・・5周
これぐらい過去問を解くと、過去問の正解率は9~9割5分以上になると思いますが合格するにはこれぐらいは必要だと思います。
そして、それぐらい過去問が完璧にできていると、今まで見たことがないような問題に対してもある程度対応できるる力が必然と身に付きます。
模試などを利用していない
160~180点未満で惜しくも行政書士試験に受からなかったという人は、既に行政書士試験に合格できぐらいの力はあります。
ただ、こういった方は各科目の中にも得意な分野と不得意な分野があって、たまたま試験において不得意な分野から問題がたくさん出題されてしまった為に受からなかった可能性が考えられます。
では、こういったギリギリで受からなかった人はどのように対策していけばいいのかというと、各予備校で実施されている模試や市販の模試を受けて、自分はどういった科目のどういった分野が苦手なのかを徹底的に分析して対策します。
ハッキリ言って、160~180点ぐらいの点数を取れている人というのは、勉強時間や勉強方法に問題はありません。
後は、自分の苦手な分野を克服していくことで、仮に自分の苦手な分野が出題されたとしても正解出来る力を身につけていくだけです。
どういった模試を受けるべきか分からない場合には『行政書士のおすすめ模試2020|伊藤塾・LEC・TACを徹底比較』の記事を参考にしてみてください。
行政書士試験に受からない原因と対策まとめ
行政書士試験に受からない原因というのは、何点で不合格になってしまったかによって大きく違います。
そして、原因が違うということは必要な対策も大きく違ってきます。
なので、まずは今回行政書士試験に受からなかった自分の原因をしっかりと分析し、その原因に対する対策を立てて次回合格できるように是非頑張ってみてください。
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長島 雄太
NAGASHIMA行政書士事務所