行政書士試験について

【資格ビジネスのカモ】行政書士は資格だけ取っても無駄な理由

この記事を書いた人

長島 雄太

NAGASHIMA行政書士事務所

行政書士兼ウェブマーケター。ナガシマガジン運営者。サラリーマンとして働きながらウェブマーケティング会社を起業し独立。更にその後、仕事をしながら5カ月の勉強期間で行政書士試験に一発合格し、行政書士事務所を開業。

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残念ながら、行政書士は資格だけ取っても時間の無駄なので辞めた方がいいです。

 

一般的には就職や転職に有利とか身近なトラブルに役立つとか言われたりしますが、ハッキリ言ってそれは資格ビジネスのカモにするための謳い文句です。

 

行政書士資格を取得したからと言って、就職や転職に有利とか、身近なトラブルの役に立つとかはありません。

 

そうやって、資格取得のメリットだけを紹介して予備校や通信講座などに申し込ませて儲けようとしているだけなんです。

 

断言しておきますが、行政書士として働かないのであれば、ほとんどの人にとって行政書士の資格だけを取るのは無駄です。

 

ただ、行政書士という職業自体が無駄というわけではなく、行政書士として働くのであれば行政書士の資格を取る価値はあると思います。

 

以下では、行政書士の資格だけ取っても無駄な理由について解説していきます。

 

何となく行政書士資格を
取ろうとしている人は
資格ビジネスのカモ

 

そもそも「資格とは何なのか?」ということを今一度考えてみてください。

 

本来、資格というのは何かをするために必要な条件として設けられているものです。

 

ということは、行政書士資格というのは行政書士の独占業務を行うことが出来る条件を満たすためのものなのです。

 

つまり、行政書士として働かないのであれば、行政書士という資格は何の意味もないということです。

 

でも、それだと行政書士資格を取得しようとする人は限られてしまいますよね?

 

そうなると、資格予備校や通信講座、関連書籍などを販売している資格ビジネス業界は儲かりません。

 

だから、「行政書士資格は行政書士の業務をしなくてもいろいろな点で役に立ちます」と言って行政書士の資格取得を目指してもらおうと必死なのです。

 

実際、ネットで検索して「行政書士は行政書士業務をやる以外でも取得する価値がある」と言っているサイトは、資格予備用や通信講座に入会されるためだけに運営されているサイトばかりです。

 

つまり、行政書士として働かないのに行政書士の資格を取得しようとしている人は、資格ビジネス業界の格好のカモなのです。

 

もちろん、中には資格の勉強をして合格することが趣味という人もいるので、そういった資格取得が趣味という人は除きますが・・・。

 

ポイント

因みに、独占業務以外の業務を行う場合にも、行政書士という資格の権威性によって無資格者よりも信頼性が担保されるというメリットがあります。ですので、非独占業務は行政書士の資格がなくても出来ますが、行政書士の資格があった方が有利なので、行政書士として非独占業務を行う場合でも資格を取得する意味はあると言えます。

行政書士の資格だけとっても無駄な理由

 

上記では行政書士として働かないのであれば、行政書士の資格を取得するのは無駄だと言いました。

 

ただ、世間一般では以下のようなことが言われているので、なかなか行政書士の資格だけを取得することが無駄ということが受け入れられないと思います。

 

  • 転職や就職に有利
  • 身近な法律トラブルに役立つ
  • もしもの時は独立開業できる

 

そこで、これらの行政書士の資格を取得することのメリットだと言われていることが幻想であるということを1つ1つ解説していきたいと思います。

行政書士の資格が転職や就職に有利というのは幻想

行政書士の資格取得をさせたい資格ビジネス業界の人の最も多い言い分は、行政書士の資格を取得すると就職や転職に有利だという理由です。

 

しかし、『【就職先がない】行政書士は就職に有利どころか就職できないという現実』の記事でも解説しているように、行政書士という資格を取得しただけで就職や転職に有利になるということはありません。

 

なぜなら、行政書士の知識を必要としている企業というのはほとんどないからです。

 

行政書士の資格がいかせる就職先となると一般企業の総務や法務ですが、総務や法務に関して言えば行政書士よりも社労士や弁護士、司法書士などの方が、需要が高いので行政書士だからという理由だけでアドバンテージはありません。

 

つまり、行政書士の資格を取得したとしても、あくまでも資格の勉強を頑張った努力に対するちょっとした評価しかありません。

 

それなら、違った形で別の努力した方がよっぽど転職や就職を有利に進められる方法がいくらでもあるはずなので、わざわざ難しい行政書士の資格を取得する必要はないのです。

 

行政書士の資格が
身近な法律トラブルに
役立つというのは幻想

次に行政書士の資格取得をさせたい資格ビジネス業界の人が、行政書士の資格を取得するメリットとして挙げているのが身近な法律トラブルが起きた時に役に立つという点です。

 

まず、大前提として普通に生活する中で、身近な法律のトラブルってそんなに頻繁に起こりますか?

 

恐らく、ほとんどの人はこれまでに数えるぐらいしか法律に関するトラブルに巻き込まれたことがないと思います。

 

そんな、人生において数回しかない時の為に高い金を出して何時間も勉強して行政書士の資格を取得するメリットがあるのでしょうか?

 

しかも、行政書士の資格を取ったからと言って、身近な法律トラブルが解決できるというワケではありません。

 

確かに、行政書士の資格を取得する上では、憲法や民法などのある程度の知識は勉強することになります。

 

しかし、これはあくまでも資格を取得する上での最低限の知識であって、試験勉強の知識だけで実際に実生活で利用できるほどの知識を勉強するわけではありません。

 

実際、行政書士として独立開業する場合、行政書士試験で勉強した知識だけで仕事をすることは出来ず、むしろ独立してから勉強することの方が圧倒的に多いです。

 

となると、結局は行政書士の資格を取得しただけでは他の人よりも法律に少し詳しい程度なので、身近に法律トラブルが起きたら結局は専門家に相談することになるわけです。

 

それで、本当に行政書士の資格を取得することのメリットだといえるのでしょうか?

行政書士の資格がもしもの時は
独立開業できるというのは幻想

政書士の資格取得をさせたい資格ビジネス業界の人が良くいう行政書士の資格取得のメリットの3つめは独立開業できるということです。

 

例えば、会社が倒産してしまった時や、定年退職後などの働き口がなくなった時などのもしもの時に独立開業できるということをメリットとして挙げているわけです。

 

しかし、行政書士の資格がもしもの時は独立開業できるというのは幻想です。

 

確かに、行政書士という資格は行政書士会に登録することで独立開業出来る資格です。

 

ただ、行政書士として食べていくことはそんなに簡単ではありません。

 

最近では、行政書士どころか司法書士や弁護士ですら食えない人が増えているぐらいです。

 

詳細なデータは出ていませんが、行政書士として新規登録した人の多くが数年で廃業しているという噂もあります。

 

つまり、一生懸命勉強して資格を取ったにも関わらず廃業してしまうぐらい厳しい世界ですから、会社が倒産したらとか、定年で働き口がなくなったらというような逃げ道として考えている人が独立開業して食べていけるほど甘い世界ではありません。

 

ということは、もしもの時に独立開業できるというのは行政書士を取得することのメリットだとは言えないわけです。

 

これらの事からも分かるように、特になんの目的もなく行政書士の資格を取得させようとしている人が挙げる行政書士資格のメリットというのは完全に幻想なので騙されない方がいいです。

 

行政書士として独立開業するのであれば
取得する価値はある

 

ここまでに行政書士のよく言われるメリットは幻想だと言ってきましたが、1つだけ誤解しないで貰いたいことがあります。

 

それは、行政書士の資格だけを取得することは無駄ですが、行政書士として独立開業するのであれば価値のある資格だということです。

 

というもの、初めの方でも言ったように行政書士には独占業務が設けられていて、その独占業務を行うには行政書士試験に合格して行政書士会に登録して行政書士となる必要があります。

 

また、行政書士として食べていくことは決して簡単ではないと言いましたが、『【朗報】行政書士で独立開業すると他のビジネスより成功しやすい理由』の記事でも書いているように、行政書士は他のビジネスと比較すると独立開業して成功しやすいビジネスなのです。

 

なので、行政書士として働く以外で行政書士の資格を取得するのは無駄なのでおすすめはしませんが、行政書士として働こうと思っているのであれば行政書士は取得する価値がある仕事だと思います。

行政書士という
資格の価値は今後下がっていく

 

最後に、もう一つ重要なことを言っておきます。

 

それは、行政書士という資格の価値が今後ますます下がっていくのは確実だということです。

 

今でさえ、行政書士どころか司法書士や弁護士ですら、資格を持っているだけでは簡単には稼げない時代です。

 

ですが、これからは更にIT化やAIが進化することによって、行政書士や司法書士、弁護士の仕事は確実に減っていきます。

 

未来はAIによって行政書士がなくなる?行政書士の将来性を考察!』の記事でも詳しく解説していますが、10年後には行政書士という仕事がなくなっている可能性も十分にあるわけです。

 

そうなっていた時に、行政書士という資格だけを頼りに仕事をしていたのでは、いずれ稼げなくなってしまうのは目に見えています。

 

もちろん、これは行政書士に限った話ではなくあらゆる職業で言えることです。

 

なので、これから行政書士として働いていく場合でも、5年後や10年後に行政書士という資格がなくなっても食べていけるビジネススキルを行政書士をしながら学んでいくべきだと思います。

 

まとめ

 

行政書士にならないのであれば行政書士の資格の取得は無駄です。

 

それにも関わらず、高いお金を出して予備校や通信講座に申し込むわけですから、資格ビジネス業界の人からすると良いカモです。

 

でも、その事実を言うと多くの人が行政書士試験を受けようと思わなくなってしまうので、資格ビジネス業界の人は就職・転職に有利とか、もしもの時でも独立できるというような幻想を抱かせるわけです。

 

だから、そういった資格ビジネス業界の格好の餌食にならないように、この記事が「なぜ、あなたが行政書士の資格を取る必要があるのか?」を今一度考え直すいい機会になれば幸いです。

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